久しぶりに筆を買った。
2021年 09月 09日
35年ぐらい続けた教員を2年前に辞めてから、いろいろな変化があったけれど、
久しぶりに書道用の筆を買った。
昔、大学時代にちょっとだけ書道部にいた時期があった。
ちっとも真面目な部員でなく、最後までやらないで辞めたけれど、
その後、案外、書道が役にたったことがあった。
教員になってからは、賞状の名前書きという仕事がある。
校務分掌に挙げられているわけでもないけれど、誰かがやらないといけないから、
大抵は、暇な校長先生がされるのだけれど、
昔ならば誰でも筆は持っているのが常識だったとおもうけれど、
今はそんなでもないし、
ある中学校にいた時は、1000人規模の中学で、しかも部活が盛んだったこともあり、
たくさんの賞状書きがあった。
卒業証書は、生年月日など、各部分が多くて、
どんなに急いでも1枚10分ぐらいがやっとだった。
小筆は筆先がきまらないと字にならないから、
家族がみんな寝静まってからでないと書けなかった。
鉛筆と定規で、薄く線を書いてしまうまでが半分の時間がかかった。
筆も一本で1000円とか1500円とかかかったけれど、
100枚ぐらい書いたら、穂先がだめになって来る。
一学年分書く間に筆が2本ぐらいは必要だった。
でも、そうやって、筆と接する機会が断続的に持つことができたことは良かったと思う。
そして、今年、
兄のところの店舗の整備をして来た中で、
結局、自分が筆で書いた方が早くて、お金もかからないということがわかった。
まさか、自分がまた、こういう場面で筆を持つとは予想しなかったけれど、
店で売っているものが和風だから筆の字が合う。
筆は一本で最低でも1000円はかかるし、2000円とか3000円とか、もっと上とか、かかる。
一本買って、それが十分に満足できるものでない可能性もあるし、ホームセンターやスーパーの子供の習字用では満足できないから、
町に出て、4本買ってきた。
昔買っていたものも掘り出した。
何本か、持っていくことにした。
役に立って良かった。
人生、何が役に立つかわからないものだ。
by pafy35
| 2021-09-09 19:43
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